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通信系メディアディレクター 毛利浩一郎
旅行や出張などでホテルを利用する際、インターネット環境の快適さは滞在中のストレスを大きく左右します。中には自前のルーターを持参して、より安定した通信を確保しようとする人もいますが、実はホテルによってはルーターの使用を禁止しているケースもあるのです。
本記事では、そうした制限の理由や事前に確認すべきポイント、代替手段、そして2025年版のおすすめホテルルーターまでを網羅的に解説します。快適なネット環境を手に入れたい方はぜひご覧ください。
ホテルでルーターが禁止されることがあるって本当?
ホテルでルーターの使用が禁止されることは実際にあります。すべての施設で共通ではありませんが、トラブルやセキュリティリスクの観点から、使用を制限しているところも存在します。特にビジネスホテルや都市部のチェーン系ホテルなどでは、ネットワークの品質管理が徹底されており、独自のルーター接続が制限されるケースもあるようです。
実際にチェックイン時や客室の案内に「ルーター使用不可」と明記されているホテルもあります。このようなケースでは、無理に使用すると通信遮断やペナルティの対象になることもあるため、事前確認が不可欠です。
また、ホテルのルールだけでなく、使用するルーター側にも制限がある場合があります。特定のWi-Fi周波数や機能に対応していない場合、接続できない、またはネットワークトラブルが起きる可能性があるため注意が必要です。
つまり、「ホテルだからWi-Fiルーターを自由に使える」という思い込みは避けるべきです。

トラブルを未然に防ぐためにも、宿泊前に情報を確認しておくことが重要になります。
ホテルでルーター使用が禁止される主な理由
ホテルでルーターの使用が禁止される背景には、いくつかの実務的な理由があります。宿泊者全体のネットワーク環境を安定させるためには、個人の機器による干渉やトラブルを未然に防ぐ必要があるのです。
ネットワークのセキュリティリスク
ルーターをホテルのネットワークに無断で接続することは、セキュリティリスクを高める要因になります。自前のルーターがセキュリティ設定を正しく行っていない場合、第三者からの不正アクセスや情報漏洩の危険性が高まります。
特にビジネス用途でのデータ通信が行われる場合、これらのリスクは無視できません。

ホテルとしても宿泊者全体の安全を守る必要があるため、未知の機器の接続を制限するのは当然の対応です。
通信障害や機器トラブルの原因になる
持ち込まれたルーターがホテル内のネットワークに干渉すると、通信速度が低下したり、他の宿泊者のインターネット接続に影響を及ぼす場合があります。特に同一周波数帯の混線によって接続不良が起こることがあり、ホテル全体に悪影響を及ぼす可能性も。
また、ルーターが古い機種だったり、初期設定が完了していないまま使用された場合、接続が不安定になることも少なくありません。
ホテル側のネットワーク管理が煩雑になる
ホテルが提供しているWi-Fi環境は、宿泊者全体で共有しているケースが多く、その管理は非常に繊細です。そこに個別のルーターが加わると、IPアドレスの競合やネットワークのトラブルシューティングが複雑化します。
特に複数の宿泊者が一度に独自ルーターを接続した場合、ネットワーク管理システムに負荷がかかり、障害対応に時間を要することになります。

これがルーター使用禁止の大きな理由の一つです。
ホテルでルーターを使う前に確認すべきこと
ホテルでルーターを使用する際には、事前に確認すべき点がいくつかあります。確認を怠ると、使いたかったルーターが使えなかったり、トラブルに巻き込まれる可能性があります。
ルーター使用可否を事前にホテルに問い合わせる
まず最初に確認すべきなのが、ホテルがルーターの使用を許可しているかどうかです。予約時やチェックイン前に、電話やメールで問い合わせるのが確実です。公式サイトのFAQなどに記載されていることもあるので、見落とさずチェックしましょう。
ホテルによっては「有線接続はOKだが、無線ルーターの持ち込みは不可」というようなケースもあるため、具体的に「自分で持ち込むWi-Fiルーターを使用しても良いか」と尋ねることが大切です。
客室にLANポートがあるか確認する
ホテルルーターの多くは、有線LANポートをWi-Fiに変換して使用するタイプです。そのため、客室にLANポートが備わっていない場合、ルーターを使用すること自体ができません。
最近はWi-Fi完備のホテルが増えていますが、有線接続が可能かどうかはホテルにより異なります。

特にビジネスホテルでは、有線LANポートがない部屋も増えているため、事前の確認が必須です。
持ち込むルーターの仕様や機能も要確認
使用予定のルーターがホテル環境に適しているかも重要なポイントです。特に確認すべき項目は以下の通りです。
- Wi-Fi規格(IEEE802.11acやax対応)
- 周波数帯(2.4GHzと5GHzの両対応)
- サイズと携帯性
- 電源供給方法(USB、ACアダプタ、バッテリー)
これらがホテル利用に適していない場合、持ち込んでも接続できなかったり、逆にトラブルの原因となってしまいます。製品スペックは事前にメーカーサイトやレビューサイトで確認しておくと安心です。
ホテルルーターとポケット型WiFiの違いとは?
一見似ているようで、実は用途や仕組みが大きく異なる「ホテルルーター」と「ポケット型WiFi」。ここでは、両者の違いや、それぞれに適した使い方について解説します。旅行や出張のスタイルに合わせて、どちらが自分に合っているかを判断するためのヒントになるでしょう。
有線LANをWi-Fiに変換するのがホテルルーター
ホテルルーターとは、有線LANポートをWi-Fiに変換するためのコンパクトなルーターです。ビジネスホテルなどで提供されている有線接続のネットワークを、スマホやノートPCでも使えるようにする便利なアイテムです。
大きな特徴は、SIMが不要な点と、回線品質が安定していることでしょう。

有線LANが高速で安定しているホテルであれば、ホテルルーターを使うことで快適なWi-Fi環境が実現できます。
ポケット型WiFiはSIM内蔵のモバイル通信機器
ポケット型WiFiは、SIMカードを使ってモバイル回線(LTEや5G)に接続する通信機器です。ルーターのようにLANポートが必要なく、電源を入れればどこでもWi-Fi環境が作れる点がメリットです。
そのため、有線LANがないホテルや、ルーター使用禁止のホテルでも活躍します。ただし、電波状況や契約プランによっては速度や安定性が落ちる場合もあります。
設置の手軽さや利用シーンの違いも考慮
ホテルルーターとポケット型WiFiでは、設置方法や使い方に大きな違いがあります。ホテルルーターはLANポートが必要なため、ホテルの設備に左右されがちです。一方、ポケット型WiFiは場所を選ばず使用できます。
用途によってどちらを選ぶかが変わるため、長期滞在やリモートワークなど、自分の使い方に合った方を選びましょう。
ホテルルーターの選び方【初心者向け】
ホテルで快適なネット環境を整えるには、自分の使い方に合ったルーターを選ぶことが大切です。ここでは初心者でも迷わない選び方を解説します。
通信速度とWi-Fi規格で選ぶ
ホテルで使用するルーターは、快適な通信速度を確保できるかが重要です。特に複数デバイスを同時に接続する場合や動画視聴・Web会議がある場合は、Wi-Fi5(IEEE802.11ac)以上の規格に対応した機種を選ぶと安定します。
通信速度に関しては、公称値が速いだけでなく、実効速度がどの程度出るかのレビューも確認すると良いでしょう。ホテルのネット環境が不安定な場合でも、性能の高いルーターを使うことで一定の安定感を得ることができます。
2.4GHz/5GHzの対応状況を確認
ルーターが2.4GHzと5GHzの両方に対応しているかどうかも確認ポイントです。2.4GHzは電波が遠くまで届きやすい一方で混線しやすく、5GHzは速度が速く安定しますが障害物に弱いという特性があります。
ホテルの構造や壁の厚さなどを考慮すると、どちらの周波数帯にも対応しているデュアルバンド対応ルーターがベストです。

環境に応じて切り替えることで、より安定した通信が可能になります。
持ち運びやすさ・重さ・サイズで比較
出張や旅行の荷物はなるべく軽くしたいものです。ルーターも持ち運びやすさを考慮し、小型軽量なタイプを選びましょう。最近ではUSBメモリサイズの超小型モデルも登場しており、ポケットに入れても邪魔になりません。
ただし、軽さを追求しすぎると機能面が制限される場合もあるため、バランスを見て選ぶことが大切です。サイズや重さは公式サイトの仕様表に記載されているので、必ず比較しておきましょう。
給電方法やバッテリーの有無も重要
ホテルによってはコンセントの数が限られていることもあり、給電方法も選定の重要な要素です。USB給電タイプであれば、パソコンやモバイルバッテリーからでも動作できて便利です。
一方、ACアダプターが必要なタイプは電源確保が必要ですが、安定した給電が可能となります。また、バッテリー内蔵型のルーターなら、コンセントがない場所でも一時的に使用できるため、移動中やラウンジなどでも使えて重宝します。
ホテルルーターのおすすめモデル5選【2025年版】
ホテルで使えるルーターには、短期滞在向けの柔軟な契約プランや、持ち運びやすさに優れた軽量タイプなど、さまざまな選択肢があります。ここでは、2025年版として注目のおすすめホテルルーターを5機種ご紹介します。
データ容量 | 月額料金(税込) | 最大通信速度 | 詳細 | |
---|---|---|---|---|
縛られないWiFi![]() |
上限なし | 4,400円~ | 2.7Gbps | 公式サイト |
hi-ho Let’s Wi-Fi![]() |
最大210GB | 3,828円〜 | 150Mbps | 公式サイト |
どこよりもWiFi![]() |
最大100GB | 1,500円〜 | 150Mbps | 公式サイト |
Broad WiMAX![]() |
実質無制限 | 4,708円〜 | 2.7Gbps | 公式サイト |
WiFi革命セット![]() |
無制限 | 3,630円〜 ※ホームルーターとセット |
150Mbps | 公式サイト |
①縛られないWiFi|契約縛りなしで短期滞在に最適
参照:縛られないWiFi
「縛られないWiFi」は、名前の通り契約期間の縛りがなく、1ヶ月単位で柔軟に利用できるWiFiサービスです。短期の出張や旅行、ホテル滞在にも最適で、通信容量も実質無制限のため、動画視聴やビデオ会議もストレスなく利用できます。
端末はレンタル式で、即日発送にも対応。急な予定にも即対応できる点も魅力です。
項目 | 内容 |
---|---|
通信容量 | 実質無制限(使い放題プラン) |
最大接続台数 | 最大10台 |
通信速度 | 下り最大2.7Gbps |
通信方式 | クラウドSIM(3大キャリア対応) |
月額料金(税込) | 4,400円〜 |
契約期間 | 完全縛りなし |
特徴 | 契約縛りなし/使い放題/端末レンタル可/即日発送 |
②hi-ho Let’s Wi-Fi|大容量&クラウドSIM対応で安心
「hi-ho Let’s Wi-Fi」は、月間100GB以上の大容量通信が可能で、ビジネス利用や長期のホテル滞在にも安心なクラウドSIM対応のモバイルWiFiです。
通信エリアはドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアに対応しており、接続環境が安定している点もポイントです。さらに、端末代金が無料で、最短翌日発送のスピード対応も魅力的なポイントのひとつでしょう。
項目 | 内容 |
通信容量 | 月100GB〜(プランにより異なる) |
最大接続台数 | 最大10台 |
通信速度 | 下り最大150Mbps |
通信方式 | クラウドSIM(3大キャリア対応) |
月額料金(税込) | 3,828円〜 |
契約期間 | 最短1ヶ月から利用可(プランによる) |
特徴 | 大容量/クラウドSIM/端末無料/全国対応 |
③どこよりもWiFi|コスパ重視で月額料金を抑えたい人に
参照:どこよりもWiFi
「どこよりもWiFi」は、月額料金が3,000円台からとリーズナブルで、長期的なコストを重視するユーザーにおすすめのモバイルWiFiです。通信容量も100GB以上の大容量プランがあり、出張や旅行中のホテルでも十分な通信環境が確保できます。通信はクラウドSIMを採用しており、全国広いエリアで安定した接続が可能です。
項目 | 内容 |
通信容量 | 月100GB〜(プランにより異なる) |
最大接続台数 | 最大10台 |
通信速度 | 下り最大150Mbps |
通信方式 | クラウドSIM(3大キャリア対応) |
月額料金(税込) | 3,058円〜 |
契約期間 | 2年契約(縛りなしプランもあり) |
特徴 | コスパ重視/クラウドSIM/全国対応/端末レンタル可 |
④Broad WiMAX(ポケット型)|高速通信+持ち運びやすさ
参照:Broad WiMAX
「Broad WiMAX(ポケット型)」は、高速通信を求める方に最適なWiFiルーターです。WiMAX2+とau 4G LTEの2回線を利用でき、都市部はもちろん地方でも安定した通信が期待できます。軽量・コンパクトな端末で、カバンに入れても邪魔にならず持ち運びも快適。自宅でもホテルでも使えるオールラウンドな1台です。
項目 | 内容 |
通信容量 | 実質無制限(ギガ放題プラン) |
最大接続台数 | 最大16台 |
通信速度 | 下り最大1.2Gbps(端末により異なる) |
通信方式 | WiMAX2+/au 4G LTE |
月額料金(税込) | 3,773円〜 |
契約期間 | 2年〜3年(プランにより異なる) |
特徴 | 高速通信/軽量/全国対応/複数回線利用可 |
⑤WiFi革命セット(モバレコAir+ONE MOBILE)|据え置き+モバイルの二刀流
参照:WiFi革命セット
「WiFi革命セット」は、自宅用の据え置き型WiFi「モバレコAir」と、外出用のモバイルWiFi「ONE MOBILE」をセットで提供するサービスです。
自宅とホテルを行き来する生活スタイルの方に最適で、用途に応じて使い分けができます。いずれも大容量通信に対応しており、リモートワークや動画視聴にもぴったりです。
項目 | 内容 |
通信容量 | 実質無制限(両機種とも) |
最大接続台数 | モバレコAir:最大64台/ONE MOBILE:最大10台 |
通信速度 | 下り最大962Mbps(モバレコAir)/150Mbps(ONE MOBILE) |
通信方式 | ソフトバンク回線/クラウドSIM(3大キャリア対応) |
月額料金(税込) | 4,200円〜(セット価格) |
契約期間 | 2年契約 |
特徴 | 自宅&外出のハイブリッド/高容量/高速通信/セット割引あり |
ホテルでのネット利用を快適にする代替手段とは?
ホテルによってはルーターの持ち込みが禁止されていたり、接続が不安定な場合もあります。そんなときは代替手段を活用して、安定したネット環境を確保しましょう。ここでは代表的な3つの手段をご紹介します。
ポケット型WiFiのレンタルや購入
ルーターの持ち込みが難しいホテルでは、ポケット型WiFiのレンタルや購入が有効な手段です。空港やオンラインサービスでは、1日単位からレンタルできるポケット型WiFiが多く提供されています。
使いたい期間に合わせて選べるため、無駄がありません。また、購入して自分専用として持っておけば、今後の旅行や出張でも使えて経済的です。
スマホのテザリング機能を活用
急なホテル滞在やネット環境が整っていない場合は、スマホのテザリング機能を活用するのも1つの手です。通信量に制限はあるものの、メール確認や資料閲覧など、軽めの作業であれば十分対応できるでしょう。
テザリングの設定も簡単で、Wi-Fi対応機器であればすぐに接続可能です。ただし、長時間の利用や通信量の多い作業には注意が必要です。
ホテル備え付けWi-Fiの利用でも対処可能
多くのビジネスホテルやシティホテルでは、客室内に無料Wi-Fiが完備されています。ルーターの持ち込みや追加機器なしでインターネットに接続できるため、最も手軽な手段といえるでしょう。速度や安定性はホテルによって異なるため、レビューを事前に確認しておくと安心です。

セキュリティに不安がある場合は、VPNなどの対策を併用することも検討しましょう。
まとめ|ホテルルーター使用は事前確認&用途に応じた選択を
ホテルでのインターネット利用は、用途や滞在期間、ホテルの設備状況によって最適な手段が異なります。事前にルーターの使用可否を確認し、自分に合ったWiFi機器を選ぶことが快適なネット環境への第一歩です。ポケット型WiFiやホテルルーター、テザリングなど複数の選択肢を理解しておけば、出張や旅行でも安心してオンライン作業ができます。
以上を参考に、ぜひ自分にとって最適なホテルルーターを見つけてください。